福島・富岡町の「復興拠点」は今 2023年春に帰還困難区域の一部で避難指示解除へ

 東京電力福島第一原発事故で福島県富岡町に指定された帰還困難区域の一部で1月26日、立ち入り規制がなくなった。優先的に除染を進める「特定復興再生拠点区域(復興拠点)」に出入りできるようになり、町や政府は2023年春に復興拠点の避難指示解除を目指す。

 1月26日、放射能汚染の状況を把握するため、線量計を片手に現地を歩いた。写真に記載した空間放射線量は、地面から高さ1メートルで測定した数値。政府の除染による長期目標は毎時0.23マイクロシーベルト。国内の自然放射線量の平均値は毎時0.05マイクロシーベルトとされている。

 立ち入り自由となったのは常磐線夜ノ森駅東側の夜の森地区を中心とした約390ヘクタール。桜の名所のある住宅地だった地域は空き地ばかりとなり、荒廃が進んでいた。駅に近く、広い公園を囲むように一戸建てだけではなくアパートも多く、東電の社員寮もあった。

 復興拠点内には原発事故前、当時の町の人口の2割超に当たる約4100人が暮らした。1月1日時点での住民登録者数は2729人。町は今春の大型連休に、町民が復興拠点内の自宅で寝泊まりできる「準備宿泊」を始める。(小野沢健太)

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