【原発を巡る動き】運転を禁じる行政処分や司法判断相次ぐ 関電40年超原発の再稼働は地元同意が最終盤

 原発を巡っては2020年10月以降、被災原発の再稼働に地元自治体が同意したり、運転を認めない司法判断や行政処分が出たりするなど、大きな動きが続いた。(小川慎一)

 4月14日、原子力規制委員会は東京電力に柏崎刈羽原発(新潟県)の運転を事実上禁じる命令を出した。テロ対策設備の不備が続いたことへの対応で、期間は未定。6、7号機の早期再稼働を経営再建の柱としていた東電は計画の見直しが避けられなくなった。

 政府は4月13日、東電福島第一原発で発生する汚染水を浄化処理した後の水について、福島沖へ放出処分する方針を決めた。早ければ2年後の23年中にも放出が始まる見通しだが、強く反対する漁業者の理解なしでは実施できない。

 原発の再稼働は進んでいないものの、東日本大震災で被災した東北電力女川原発2号機(宮城県)は20年11月、再稼働に必要な地元同意の手続きが終わった。事故対策工事が22年12月に終わる予定で、再稼働は23年以降になる。

 運転期間40年を超えた関西電力の美浜原発3号機と高浜原発1、2号機(福井県)は、立地する美浜、高浜両町が再稼働に同意済み。残るは県の同意で、知事が県議会に再稼働の議論を促している。

 原発の運転可否を巡る裁判では、20年12月に大阪地裁が関電大飯原発3、4号機(福井県)について「規制委の審査に過誤がある」として設置許可を取り消した。3月には、水戸地裁が日本原子力発電(原電)東海第二原発(茨城県)の運転を禁じる判決を出した。30キロ圏に94万人が住む地域での避難計画の不備を指摘した。いずれの訴訟も控訴され、判決の効力は発生していない。

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