食用キノコのセシウム汚染は今 福島県飯舘村

 美しい山に囲まれるが、東京電力福島第一原発事故で高濃度に放射能汚染された福島県飯舘村。住民の協力で山中に分け入り、マツタケをはじめ7種類の野生のキノコを採取、放射性セシウム濃度を調べた。(山川剛史)

 協力してくれたのは、地元で自動車販売店を営む大沢章男さん(65)、杉岡清光さん(79)、伊藤延由(のぶよし)さん(76)の3人。
 10月初旬、今年はやや秋の深まりが遅い様子だった。「まだ葉っばが色づいてこないし、ちょっと早いかもねえ」などと言い合い山を登った。ところが、早々に大沢さんが出始めのマッタケを発見。モミの木の周りでは、直径30センチ近いモミタケが群生していた。かさの裏側が網状になったアミタケやナラタケもたくさん見つかり、杉岡さんは「これ、みそ汁にすると最高にうめぇんだ」。
 ただ、手つかすの山の土のセシウム汚染は深刻で、濃度が高くなりやすいキノコは強烈にセシウムを吸い上げていた。
 今春の山菜調査では、塩漬けでセシウムが劇的に抜けることが判明。4種類のキノコでは塩漬け効果も検証した。
 1キロ当たり万ベクレル単位のキノコでも、食品基準(100ベクレル)を十分に下回るようになることも分かった。一つの朗報ではあるが、豊かな山の恵みをためらいなくいただける日が来ることを願わすにはいられなかった。

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