「県民投票」どう考える?東海第二原発周辺の6市村長 条例案巡り

 日本原子力発電東海第二原発(東海村)の再稼働の賛否を問う県民投票条例案が、8日開会の県議会6月定例会に提案される。県民投票が実現するかどうかは県議会に委ねられているが、原発から30キロ圏で、再稼働の際に同意が必要な周辺6市村の首長からは、是非を判断する際の「材料の一つになる」と実施に前向きな声も出ている。(松村真一郎)

「判断材料の一つになる」と前向きな市長も

  「県民の意向を把握する手法については、あらゆる手法を選択肢の一つにするべきだと思っている。今後の議論を関心を持って見守っていきたい」
 水戸市の高橋靖市長は6月1日の定例会見で、住民が再稼働をどう考えるかを確認する方法として県民投票を肯定的に受け止めていた。
 県民投票が実現すれば、6市村長にとっても民意を知る機会につながる。那珂市の先崎光市長は4日の会見で、「県民投票が全てではないが、住民の意向把握の判断材料の一つにはなる」と前向きに捉えた。
 一方、様子見の首長も。ひたちなか市の大谷明市長も「県議会においてどのような議論がなされるのか、しっかりと注目していきたい」と会見で述べ、日立市の小川春樹市長や常陸太田市の大久保太一市長も同様だった。
 東海第二が立地する東海村の山田修村長は、県民投票にやや懐疑的な姿勢だ。5月29日の会見で、県民への情報提供の仕方が大事だとして「そういったステップを踏むことが整うのであれば有効な手段だと思うが、なかなかそれができるのかというと疑問がある」と指摘した。

「判断材料の一つになる」と語る先崎市長=那珂市役所で

 この6市村と日本原子力発電は協定を結んでおり、再稼働に当たっては、6市村の事前同意を得る必要がある。6市村は、同意するかどうかを判断する際に、住民の意向もくみとるとしている。
 ただ、各自治体とも意向を把握する具体的な方法は決まっていない。水戸市の高橋市長は「万単位で市民の意見を聞きたい」と大規模なアンケートを取る考えを示しているが、時期や方法は未定。他の自治体も議会の意見を踏まえ総合的に判断するなどにとどまり、はっきりと明示していない。

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