「原発再稼働、原点に戻ることが必要」 就任2年の経団連・中西会長

 経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)は2018年5月末の就任から、6月2日の総会で2期4年の任期の折り返し点を迎える。総会を前に受けた共同インタビューなどでは、原発の安全コストの増大と民意の壁に、これまでのような再稼働を要求するだけの姿勢では、国民の支持が得られないとの認識をあらためて表明した。 (編集委員・中沢幸彦)

インタビューに答える経団連の中西宏明会長=5月28日、東京都千代田区で

 中西氏は共同インタビューで、「(原発施設を抱える)各自治体の住民は再稼働に積極的な首長は選ばない。再稼働には幅広く住民の理解をどのように得ていくのか。原点に戻ることが必要だ」と強調した。
 経団連は原発の再稼働について「真剣に推進」する立場を表明している。昨年4月に発表した経団連の提言「日本を支える電力システムを再構築する」で電力の未来に強い危機感を表明。経団連は原発の再稼働や新増設を推進することを掲げて危機を打開するシナリオを提示した。
 しかし、中西氏は再稼働の難しさも公言。「このままいつまでも年月を過ごしても回答がみえない」と指摘した。中西氏は、政府の掲げる再稼働目標への現実的な道筋がないとの認識のようだ。「原子力は人類の知恵だから、どう使っていくかというところから議論をやり直さないといけないのではないか」(3月9日の会見)と主張。国民的議論を主導したい意欲もにじませている。

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