福島・飯舘村 山菜のセシウム汚染は今(2020年春)

 東京電力福島第一原発事故で高濃度に汚染された福島県飯舘村。本紙は、住民の伊藤延由(のぶよし)さん(76)と山菜の放射性セシウム濃度調査を実施した。同じ地点での定点調査は3回目となる。
 「山菜の女王」とも呼ばれるシドキやタラの芽は、生育土が汚染されているにもかかわらず、食品基準(100ベクレル/キログラム)を安定的に下回った。重曹や灰であく抜きをすればセシウム濃度を半分くらいにできるが、ワラビやゼンマイはそれでも基準を上回りそう。塩漬けにするとさらにセシウムを低減できるといい、伊藤さんは実験を続けている。
 天ぷらやおひたしで食べることが多いコシアブラについては、食用は絶望的な状況。コメなどの農作物では、農地にカリウムを適切にまいてセシウムの移行を防いでいる。試しにコシアブラの根元にカリウム入りの肥料をまき、昨年と今年の値を比較してみたが、計1キログラムの施肥では足りなかったのか、はっきりとした効果は確認できなかった。
 新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、マスクを着用した上で、互いの距離を十分取り、移動に使った軽トラックの車内を消毒した。(山川剛史)

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