原発事故の汚染土流出 環境省は自治体に対策呼びかけず

 台風19号の大雨で、福島県田村市と飯舘村では東京電力福島第一原発事故後の除染で出た廃棄物を入れた袋「フレコンバッグ」の仮置き場計2カ所から、計11袋が川に流出した。環境省は自治体に対し、台風に備えた対策の徹底を呼び掛けていなかった。田村市は県からの注意喚起を受けてパトロールなどを強化したが、現場の仮置き場では直前まで袋の搬出作業中で、袋を覆って流出を防ぐシートをはがしたままだったという。(福岡範行)

仮置き場に保管されている汚染土など除染廃棄物が入ったフレコンバッグ=2018年4月、福島県富岡町で

 環境省によると、15日夕までに流出を確認したのは、田村市都路町岩井沢の10袋と飯舘村草野の1袋。いずれも袋に損傷はなく、中身は外に出ていない。同省などは、他に袋の流出がないかを調べる。
 袋は一つが約1立方メートルで、中身の放射性物質が外に出ないように水を通さない材質でできている。除染ではぎ取った土を詰めた袋は重さ1トンほどだが、今回流れたのは枝や落ち葉などの入った軽い袋とみられる。飯舘村の1袋は、土に葉っぱなどがまざっていた。
 除染廃棄物は、福島県内の仮置き場716カ所に計990万袋あり、福島第一周辺の中間貯蔵施設(大熊町、双葉町)への搬出が続いている。2015年9月には豪雨によって飯舘村の仮置き場から240袋が流出し、一部は袋が破れて中身が流れ出た。

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