福島・大熊町では春にも一部地区で避難指示解除

 東京電力福島第一原発事故による全町避難が続く福島県大熊町で5月にも、除染を終えた一部地区の避難指示が解除される。福島第一がある大熊、双葉の2町では初めて。ただ、事故から8年、避難先で生活基盤を整えた住民の大半は町に戻ることはないだろう。(小川慎一)

5原発9基態勢続く見通し、高浜1号機は秋以降に再稼働計画

 原発の稼働は、西日本にある5原発9基の態勢が続き、新たに再稼働する原発はなさそうだ。運転期限40年を超え最長20年の延長が認められた関西電力の高浜1号機(福井県)は、8月に事故対策工事を終える。秋以降に地元手続きに入るが、運転再開は2020年となる可能性が高い。
 福井県内で2原発4基を稼働中の関電は、使用済み核燃料の県外搬出という課題を抱える。一時保管する中間貯蔵施設の建設先を「18年中に示す」と約束したが「20年を念頭」と後退するほどめどが立っていない。西川一誠知事は県外搬出を強く求めるが、春に知事選を控える。結果次第では新知事が県内保管を認める方針転換があり得る。

東海第二原発、再稼働の行方左右する3市で市長選

 運転延長が認められた東海第二(茨城県)は、30キロ圏六市村の首長が同意しなければ再稼働できない。那珂市の海野徹市長は反対を明言したが2月の市長選には不出馬。他に日立市、水戸市も年内に市長選があり、再稼働の行方を左右する節目となる。
 原子力規制委員会は8原発12基について新規制基準の審査をしているが、全体的に停滞気味。東日本大震災で津波被害を受けた東北電力女川2号機(宮城県)が年内に、適合と判断される可能性がある。

福島第一原発 3号機プールからの核燃料取り出しは3月から開始

 事故収束作業中の福島第一原発は3月末、3号機の使用済み核燃料プールから核燃料566体の取り出しが始まり、6月以降に本格化する。当初は18年11月の取り出し開始予定だったが、機器類に不具合が頻発したため延期した。
 2月には、2号機の原子炉格納容器内を再調査。溶け落ちた核燃料(デブリ)に機器を接触させ硬さや動かせるかを把握する。19年度後半に微量のデブリを採取予定だが、本格的な取り出しへの道は険しい。

福島事故巡る刑事裁判は3月に結審

 福島事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣の3被告の裁判は3月に東京地裁で結審する。無罪主張の3被告に検察官役の指定弁護士は禁錮5年を求刑した。司法は世界最悪レベルとなった事故の刑事責任をどう判断するか。最大の注目が集まる。

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