廃止作業が始まった東海再処理施設

 日本原子力研究開発機構の東海再処理施設(茨城県東海村)の廃止措置計画が今年6月、認可された。原発に比べて高濃度に汚染された機器が多く、海外でもほとんど前例がない難しい作業となる。未確定の工程もあり、約70年、1兆円近くと見積もる期間や費用は上振れする可能性も。機構は国の交付金で運営されるため、全て国民負担となる。高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)やその他の廃棄物の処分先も決まっていない。 (宮尾幹成)

再処理とは?

 使用済み核燃料からプルトニウムや燃え残りのウランを取り出すこと。
 プルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料に加工して高速増殖炉で燃やし、使った以上の核燃料を生み出す「核燃料サイクル」は事実上破綻しているが、政府はMOX燃料を通常の原発で燃やす「プルサーマル発電」で延命を図っている。東海再処理施設は1981年1月に本格運転開始。約30年で原発や新型転換炉ふげん(福井県敦賀市)の使用済み核燃料1140トンを再処理した。後継施設である日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)は93年に着工したが、完成延期を24回にわたって繰り返し、現在は2021年度に運転開始予定。

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