福島第一原発 傷んだ排気筒こう解体する

 東京電力福島第一原発1、2号機の脇には高さ120メートルの排気筒がそびえる。しかし、半分ほどの高さの地点で、支柱と斜材の接合部計9カ所に破断や損傷が見つかっている。東電は「耐震性に問題はない」としているが、もしも倒壊すれば廃炉作業の大きな妨げとなる。原子力規制委員会の指示もあり、来年3月ごろから半年ほどかけ、上半分を解体することになった。
 排気筒は事故発生当初、原子炉が壊れるのを防ぐため、放射性物質を含む蒸気を放出するベント(排気)で使われた。通常の解体は、作業員が上がって筒身を切り刻み、次にクレーンで支えながらタワー部を順に切断していく。だが福島第一の排気筒内部は高濃度に汚染。地元・大熊町の設備メンテナンス会社「エイブル」が発案した専用の解体装置を使うことになった。
 現在、福島県広野町の同社事業所で実証試験が続くが、本番は7倍ほどの高さ。風による揺れ対策など備えておくべきことは残っている。 (山川剛史) 

関連記事