茨城県那珂市長が東海第二原発の再稼働「反対」 事前同意対象6市村では初めて表明

 首都圏唯一の原発で、11月末に40年の運転期限を迎える日本原子力発電(原電)東海第二原発(茨城県東海村)を巡り、再稼働に事前同意が必要とされる地元6市村のうち、那珂(なか)市の海野(うみの)徹市長が22日、本紙の取材に応じ「事故が起きれば、市は立地自治体以上の被害を受けるかもしれない。再稼働に反対だ」と述べた。那珂市を含めた東海第二30キロ圏の6市村は、原電が再稼働時に同意を取る協定を結んでいる。6市村の首長で再稼働反対を表明したのは海野市長が初めて。 (山下葉月)

市長「市民の意思を反映」

 海野市長は来年2月に任期満了を迎える。出馬については明言していないが、仮に続投すれば、任期中は東海第二の再稼働は難しくなる。
 反対の理由については、市が2016年度に実施した、再稼働についての市民アンケートの結果を挙げた。「反対」「どちらかといえば反対」と答えた人が約65%を占めた。「市民の意思を反映したかった。自分が市長であるうちに決断したかった」と語った。
 さらに「原発事故が起きれば、風向き次第で那珂市も甚大な被害を受ける」と強調。東海第二が老朽化していると指摘し「早く片付けてほしい」と、早期の廃炉を求めた。
 東海第二は11月27日に運転期限の40年を迎えるが、原子力規制委員会が20年の運転延長に必要な審査を進め、認められる見通しになっている。

那珂市長の一問一答 「福島の事故で『絶対安全』なくなった」

 茨城県東海村の日本原子力発電(原電)東海第二原発の再稼働に反対を表明した那珂市の海野徹市長の一問一答は次の通り。
―東海第二の再稼働の是非については。
「(30キロ圏に96万人が暮らす)人口密集地から、脱原発を発信したい。事故が起きれば、風向き次第で東海村以上に、那珂市に放射能汚染が広がるかもしれない。そうした意味でも、再稼働に反対だ。そして、東京電力福島第一原発事故で『絶対安全』はなくなった」

―東海第二は速やかに廃炉にすべきか。
「早く片付けてほしい。プラントは老朽化している。原発の運転期限を40年と設定したのだから、延長運転すべきでない。市民アンケートで、再稼働に『反対』『どちらかといえば反対』が64.8%。市民は再稼働を望んでいない。その意思を表明するのが首長の責任だ」

―なぜこのタイミングで表明をしたのか。
「延長運転の手続きの期限が近づいたから。また、私は来年2月に任期満了を迎える。出馬するかどうかは決めていないが、自分が市長であるうちに決断したい。この決断は、次の選挙の結果がどうあれ、影響を与えるはずだ」

―東海第二以外に原発の再稼働のあてがない原電は、どうなるべきか。
「日本初の廃炉会社になったらよいと思う。廃炉も半世紀などという長い時間がかかる」

―国内の原発はどうすべきか。
「一気には難しいので、少しずつ廃炉にしていくべきだ」

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