2010年「核のごみ」全国アンケート 「処分場なく原発 間違い」 矛盾指摘続々 政府、耳貸さず 

 いまだ最終処分場の候補地すら見つからない高レベル放射性廃棄物。原子力発電環境整備機構(東京)が二年前に大々的に実施したアンケートでは、処分場もないのに原発を動かす矛盾を指摘する意見も少なからず寄せられていた。だが、機構も政府も、こうした意見に率直に耳を傾けないばかりか、聞こえないふりをしていた。(加賀大介)
 「最終処分場もないのに、原発の運転を始めたこと自体が間違いだ」(五十代男性)、「(問題を)放置して原発を行い、既成事実化して原発やむなしの論調に持ち込まれた」(四十代男性)
 機構のホームページに掲載されている膨大なアンケート結果を読んでいくと、日本の原子力政策が抱える問題点をずばり言い当てている指摘がいくつも出てきた。
 処分地のめどが立たない現状に対しても、六十代以上男性は「この四十年間、政府が国民に説明せず、問題を先送りしてきたことが招いた」と指摘。
 「(処分場が)ずっと決まらなかったらどうするのか」(二十代女性)という当然の不安や、安全な処分方法が決まるまで原発建設を止めるべきだという意見も目立った。
 やっと政府内でも、枝野幸男経済産業相のように最終処分問題と向き合おうとする兆しが出てきた。
 枝野氏は「最終処分を決めずにやってきた矛盾が既に存在している。これを解決しなければ、続けることもやめることも困難だ」と明言。核のごみ問題を放置してきた責任を、閣僚が率直に語ったのは異例だ。
 政府全体の動きは鈍いが、この問題を解決しない限り、たとえ原発はゼロになっても、核のごみと決別はできない。

「理解は着実に上昇」などとキャンペーンの「成果」を強調する報告書(下)と、原子力発電環境整備機構(NUMO)のホームページ

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