福島第一汚染水300トン タンク底から漏れる? 規制委 事故レベル上げも

 東京電力福島第一原発のタンクから三百トン(東電の推計)の高濃度汚染水が漏れた問題で、東電は原因調査を進めたが、ボルト締め型タンクの弱点である側面の鋼板の継ぎ目に、水が漏れた痕跡は確認できず、底部から漏れた可能性が高まった。大量の漏れが確認され、原子力規制委員会は、国際的な事故評価尺度で下から二番目のレベル1としていた暫定評価を、引き上げる方向で検討に入った。

漏れたのは超高濃度のストロンチウム汚染水

 問題のタンクは三百五十基あり、原子炉の冷却後に出る汚染水をためる主力となっている。鋼板の間に樹脂製パッキンを挟み防水性を保っているが、パッキンの耐用年数は五年。同型のタンクで、四回の水漏れが起き、いずれも鋼板の継ぎ目からの漏出だった。
 十九日に漏れが見つかるまで、タンク周辺の見回りでは異常に気付かなかった。二十日にタンクの水位が本来の水位より三メートル下がっていたことを確認。短期に一般的な二十五メートルプール(四百~五百トン)の水量に近い汚染水が漏れたことになる。
 東電はタンク側面を中心に漏れた痕跡を探したが、見つからなかった。タンクは下部ほど水圧がかかり、汚染水はタンクの各方向に漏れていた。タンク底部の可能性が残る。
 汚染水は、放射性セシウムの大半は除去されているが、放射性ストロンチウムなどは一リットル当たり八〇〇〇万ベクレルと極めて高い濃度で残る。法令で放出が認められる濃度限度の数百万倍に達する。ストロンチウムなども除去する新装置の導入が検討されているが、トラブルで止まっている。
 今のところ海まで流れ込んだ可能性は低いとされる。ただ、高濃度のため、東電はタンク群の周囲に設けられたコンクリート製の堰(せき)内にたまった汚染水が拡散しないよう、汚染水の回収や土のうを積み増す対策に追われた。

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