新基準適合の7原発14基 稼働10年で核燃プール満杯

 東京電力福島第一原発事故後に策定された原発の新規制基準に適合済みの七原発十四基は、いずれも稼働後十年以内に使用済み核燃料を保管するプールが満杯になることが、電力各社への取材で分かった。保管場所を確保しない限り、運転が続けられなくなる。使用済み核燃料の保管も最終処分のめどもつけぬまま、各社は原発の見切り稼働を進めている。 (内田淳二)

 新基準適合の原発は、関西電力が三原発七基と最多。うち再稼働済みは、大飯3号機と高浜3、4号機(いずれも福井県)。五月九日には大飯(おおい)4号機が再稼働を予定しているが、どの号機もプールが満杯になるまで五~八年程度しかない。
 九州電力は二原発四基が適合。再稼働済みの玄海3号機(佐賀県)は三、四年ほどで、川内(せんだい)1、2号機(鹿児島県)は六~十年で満杯に。五月中の再稼働を予定している玄海4号機も三年程度しか余裕がない。
 東京電力柏崎刈羽6、7号機(新潟県)はプールが満杯まで一年以内と切迫している。東電は東海第二原発(茨城県)を保有する日本原子力発電(原電)と共同出資し、青森県むつ市に核燃料の中間貯蔵施設を建設中。予定通り年内に稼働しても、自治体との協定で保管期間は最長五十年間と決まっている。
 他の電力各社は、プール内で核燃料の間隔を狭めて容量を増やしたり、専用容器で空気冷却したりする取り組みを検討しているが、抜本的な解決にならない。
 使用済み核燃料は再利用のため、青森県六ケ所村の再処理工場に運ぶ計画だが、安全対策の遅れで稼働の見通しも立っていない。再処理で出る高レベルの放射性廃棄物の最終処分地も決まっていない。
【調査の方法】大手電力九社と原電に核燃料集合体をあと何体、プールに収容できるかを取材。十三カ月の通常運転ごとに使用済みとして取り換える燃料の目安量を聞き、プールが何年で満杯になるかを計算した。

<使用済み核燃料> 原発は通常、13カ月間運転するといったん定期検査に入り、4分の1~3分の1程度の核燃料を使用済みとして交換する。使用済み燃料でも長期間、放射線と熱を発し続けるため、プールでの継続的な冷却が不可欠となる。

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