福島第一ルポ  事故から7年 依然高い放射線量 土部分モルタルで覆い

建屋上部のがれき撤去が本格化している1号機前。線量は毎時60㍃シーベルト前後
敷地内取材の模様を収めたVTR(2分50秒)
がれき撤去の際に粉じんが舞わないようにする散水装置を、地上で受ける作業員
海に面した復水タンク周辺で働く作業員。2、3号機の間の線量は毎時250㍃シーベルト前後あった

 東京電力は16日、事故から間もなく7年となる福島第一原発の構内を公開した。3号機では、プールからの使用済み核燃料取り出しに向けた準備が終盤を迎えていたが、1号機では原子炉建屋上部に大量のがれきが残り、事故収束への道のりの遠さを実感した。
 記者は2012年暮れに同原発を取材し、構内に入るのは約5年ぶり。かつては地上や建屋の間などに無数のがれきがあり、津波で流されたタンクも残っていた。その光景を思い出しながら、再び現場を見ると、随分と片付いたと実感した。土がむき出しの部分は、雨が染み込まないよう徹底的にモルタルで覆われていた。
 作業は確かに進んだ。しかし1~3号機周辺の放射線量は高く、2、3号機の間では毎時250マイクロシーベルト以上。ここで4時間作業すれば、一般人の年間被ばく線量限度(一ミリシーベルト)に達する。
 建屋上部のがれき撤去が本格化した1号機では、粉じんが飛ばないよう水をかける装置をクレーンでつり下ろし、地上で作業員が慎重に着地させていた。建屋上部には曲がった鉄骨や門型クレーンが山積し、プールはその下にある。現場の苦労はまだまだ続く。
 重大事故を免れた5号機の格納容器内も取材。事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)が残る1~3号機と同型だが、容器内は想像していたよりずっと狭かった。デブリ取り出しという最難関の作業に向けて、わずか数㍍の空間の状況を調べるのに多大な時間と労力を要していることに、事故の深刻さを実感した。2時間あまりの取材で被ばく線量は50マイクロシーベルトだった。

敷地の大半は線量が大幅減 建屋周辺は高い

 取材中、放射線量を手持ちと東電さんの線量計を見比べながら、できる限りの地点でメモしてきました。(山川剛史)
 ※単位はマイクロシーベルト/時。バス車内は「バス」と注釈。それ以外は地上約1メートルの値

 正門脇の新事務本館 0.4
 ふれあい交差点周辺 0.7~1.3(バス。海に近づくと上昇)
 海方面へ坂を下がる 18~40(バス)
 1号機前(約80メートル) 56
 海抜35メートルの1号機正面 117
 H4タンク群 1.3~2.2
 2、3号機前 89.2
 2、3号機の間 251~265
 5号機前 0.7(バス)
 5号機前 2.6(地上)

 ※ここまで約1時間の構内取材で、積算線量はちょうど30マイクロシーベルト。
  東電貸与のAPDと手持ち線量計の値は同じでした。
 ※その後、5号機の格納容器内を取材。暗くて狭く、防護服を着用のため十分メモできず。
  ちらちら数値を見たところ20~50。
  約1時間の取材で積算は20マイクロシーベルト増えました
  APDの表示は1ケタ少なく、手持ち線量計の積算値は26マイクロシーベルトでした
 ※2時間強の取材で、積算56マイクロシーベルト
   (東電の計画線量は70マイクロシーベルト)

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