目の前に広がる瀬戸内と民家改修で”まるごと博物館” 上関原発予定地の自然を守る拠点づくりが進行中 本紙読者はじめ支援金が続々

建設予定地の様子をまとめた動画(2分)

カンムリウミスズメやナガシマツボ… 上関には多くの希少生物も

 中国電力が計画中の上関(かみのせき)原発(山口県)の予定地周辺は、全国で5000羽ほどしかおらず国の天然記念物に指定されているカンムリウミスズメなどの生息地。他にも多様な希少種が確認されている。「上関の自然を守る会」の高島美登里共同代表(65)を中心としたグループは、古い民家を貴重な自然を守る活動拠点に改修する計画を進めている。
 高島さんらは、地元漁師らの協力を得て、上関の海産物を直送したり、自然に触れに来た人たちを船で案内したりする活動を続けている。さらに充実させるため、海が目の前に広がる民家に資料室や交流室、共同キッチン、宿泊スペースなどを整備することを計画。名付けて「かみのせきまるごと博物館」。
 改修には八百万円ほど必要で、寄付金のほか、インターネットで募る資金を充てる。資金が集まれば、九月から工事を始め、来年一月にオープンさせる。高島さんは「地元でも原発には賛否両論ある。このプロジェクトを通じ、賛否を超えて上関の自然を守り、自然とともに暮らせる未来をつくりたい」と話している。 (山川剛史)

上関にある展望台から見た瀬戸内海
上関の海の中や定置網漁の様子を収めた動画(2分)

12日に目標額を達成 クラウドファンディングが成立 25日まで支援募集

 インターネットで資金募集するクラウドファンディング「Readyfor」のサイト(https://readyfor.jp/)で、8月25日午後11時まで支援を受け付けている。「上関」などでこのプロジェクトを検索し、3000円~30万円まで支援額を選ぶ。「このリターンを購入する」ボタンを押し、クレジットカードなどで決済する。税制控除の対象外。
目標の370万円に達し、高島さんらへの支払いが決まった。支援金額に応じて後日、魚介類やアパレルメーカー「パタゴニア」製品などお礼の品が届く。

 12日午前10時すぎ、早々と目標額をクリアしました。
 記事をお読みになった読者からも温かい応援メッセージとともに支援金が寄せられました。守る会の高島さんに代わり、厚く御礼申し上げます。
工事は9月から始まる予定で、折にふれて現地の状況をお伝えする予定です。

 「かみのせきまるごと博物館」へのクラウドファンディングでの支援はこちら

晴れた日には40kmほど南方に四国電力伊方原発も見える

上関原発とは 

 中国電力が山口県南東部にある上関町の長島に計画する。出力約137万キロワットと大型の改良型沸騰水型原子炉2基を設置する計画。福島原発事故を受けて造成工事は中断している。ただ県は2016年8月、原発本体の着工時期の見通しがつくまで工事をしないよう要請する条件付きながら、海の埋め立て免許の延長を許可した。

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