福島沖の魚は今 11万件データから探る

95%以上はセシウム不検出 メバルやスズキなど11魚種は規制中

 東京電力福島第一原発事故では、海や川、湖なども大きな影響を受けた。各地の行政や研究機関では、魚介類に含まれる放射性セシウム濃度の調査を続け、この6年間で11万件近い検査結果を水産庁が公表している。取材班は、このデータを分析し、福島沖、東日本全般、淡水域の順に状況をお伝えする。
 最も強い影響を受けた福島沖では、約4万3千体が検査された。2011年度は、調べた魚介類の3割強が食品基準(1㌔当たり100ベクレル)を上回ったが、急激に濃度が下がり、15年度以降は基準値超えはなくなった。セシウムの検出率も5%未満になった。
 軟体動物のイカやタコは当初からほとんど検出されず、福島を代表する魚、メヒカリやコウナゴは12年度にはほとんど不検出に。「常磐もの」として知られるカレイ類やヒラメ、アイナメなどは時間はかかったものの、濃度が安定的に下がった。
 福島沖では現在、福島第一の10㌔圏を除く全海域で操業でき、出荷できる魚介類もメバル類やスズキなど11種類を除く176種類まで広がった。だが、放射能検査や市場の評価を確かめながらの「試験操業」。漁業復活にはまだ遠い。 (小川慎一)

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