敷地埋め尽くすタンク 汚染水処理メドつかず

敷地を埋め尽くすタンク。解体と新設が同時並行で進められている
2月15日、本社ヘリ「まなづる」から撮影した福島第一のVTR
解体/2013年夏に汚染水漏れを起こしたボルト締め型タンクの解体現場。放射性物質が拡散しないよう、内側に塗料を塗った後、ボルトを緩め、鋼板を一枚一枚外していく
新設/ボルト締め型タンクの跡地に新設される大型の溶接型タンク
搬入/現場作業では追いつかないため、一部のタンクは横浜などの工場で製造され、台船に載せて福島第一に運ばれる。到着すると、大型の運搬車両に積み替えられ、設置場所まで運ばれる
放置/当初、高濃度汚染水を入れていた横置きタンク。漏れのリスクは小さいが、設置面積の割に貯水量が少ないため、現在は水を抜いて俵積みにされている

解体/新設/搬入/放置 -タンク現場のいま

 東京電力福島第一原発の事故収束作業を悩ませてきたのは汚染水の問題だ。今回は、敷地を埋め尽くすタンク事情を、本社ヘリ「まなづる」からの空撮写真を中心にご紹介する。
 事故発生当初、東電は二〇一二年春までには、汚染水処理にメドがつくだろうと説明をしていた。しかし六年たってもメドがつくどころか、行き場のない水は増えるばかり。広大な松林を伐採し、野球場や陸上競技場、テニスコートもタンク置き場にしたが、それでも足りなくなってきた。
 その原因は主に二つ。一つ目は、1~3号機合わせて約千五百体ある溶融核燃料を冷やすため、注水を続ける必要があること。もう一つは建屋に地下水が流入し、高濃度に汚染された冷却水の水量を増やしてしまうことだ。
 たまった建屋地下の水をくみ上げ、除染して再利用するが半分くらいしか使い切れない。余った水から、放射性セシウムのほかストロンチウムなども除去するようになり、仮に漏れてもリスクはかなり低い。
 だが、貯水量は建屋地下も含めると百万㌧を超えている。凍土遮水壁や地下水のくみ上げなど地下水流入を減らす努力はされているが、効果は芳しくない。
 いつまでタンクを造り続けなければならないか、まだ見通せない。はっきりしているのは当面、現場は危ういボルト締め型タンクの解体、溶接型タンクの新設に追われることだ。

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