川内原発 迫る再稼働 鹿児島県外から説明会要請続々 九電応じず

 九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)の再稼働が迫るなか、九電に公開の説明会を求める声が、鹿児島県外にまで広がっている。宮崎、熊本両県では、四つの市町議会が決議などの形で意志を表明した。だが、九電は求めに応じていない。(小倉貞俊)

「放射能 県境に関係なく飛ぶ」

 原発から七十八キロ東の宮崎県高原(たかはる)町。川内原発がある西からの風が吹くことも多く、市民グループが原発近くから風船を飛ばした実験では、三時間後に町内で拾われたこともある。
 議会は「事故時に原発の風下になれば、町は壊滅的被害を受ける。まさに『被害地元』そのもの」と主張。説明会を求める文書を九電に送った。中村昇町議(63)は「放射能は県境に関係なく飛んでくる。このままの再稼働は許されない」と焦りをにじませる。
 隣り合う鹿児島県出水(いずみ)市から避難住民を受け入れる計画の熊本県水俣市では、同議会が「(福島では)いまだ十二万人が故郷を奪われたままなのに、原因の究明は中途半端。市民が不安なまま再稼働に踏み切るのは無責任だ」と安易な再稼働を批判するとともに、説明会を求める決議をした。
 原発まで百三十キロほど離れた熊本県荒尾市と大津(おおづ)町の議会はいずれも、福島の事故当時、政府が二百五十キロ圏まで避難が必要になる最悪のケースを想定していたことを指摘。「川内原発にあてはめれば九州全域がすっぽり入り、全県が避難の対象になる。説明会は当然」などと訴えた。
 鹿児島県内では三月以降、原発から約百七十キロ離れた屋久島町議会など六市町議会が九電に説明会を求めてきたが、九電は「個別の要請に応じて話はしている」と、公の場での開催を避けている。

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