東日本大震災4年 黒い壁 果てしなく

「30年内に福島県外で最終処分」の約束は守られるのか?

 国道6号から海側に約五百メートル入った福島県富岡町のJR富岡駅周辺では、トラックが次々と到着し、霧雨の中で大きな黒い袋の積み降ろし作業が続いていた。
 袋の中は、同町の田畑や住宅地の除染で出た放射能に汚染された土や草木。一袋で乗用車一台分ほどの重さがある。作業員数人が、クレーンで仮置き場に袋を積み上げていた。少し前までは、駅の東側は津波で流されたままの荒れ地が広がり、海岸近くの松並木も見えたが、真っ黒な壁に変わっていた。
 既に袋は県内に六百万以上ある。汚染度の高い地域の除染はこれからで、国は現在の五倍近い袋が発生すると見込む。県内各地の千カ所近い仮置き場で保管した後、原発周辺の双葉、大熊両町に造られる中間貯蔵施設に運ばれる予定だが、地権者との交渉は難航を極めている。
 国は「貯蔵開始後三十年以内に福島県外で最終処分を完了する」と約束しているものの、処分場は候補地さえ決まっていない。(文・大野孝志、写真・梅津忠之)

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