原発事故から10年 東京湾の放射能汚染は今 千葉・花見川編

 東京電力福島第一原発事故から10年が近づく11月1日、本紙は東京湾に流れ込む主要河川の河口域で、放射性セシウムの堆積状況を調べた。まずは最も影響が強く残る千葉県の花見川の状況を報告する。
 昨年は天候と日程の関係で調査ができなかったが、今年は波も風もない中で実施できた。
 これまで6回の調査結果を見ると、2017年までは急速に下がってきたが、その後は下がるスピードがゆっくりになっている様子がうかがえる。放射能が半分になるまでの時間(半減期)が2年と短いセシウム134が当初の約30分の1まで減り、残るのは同30年のセシウム137がほとんどとなったことも影響しているとみられる。
 海底土を柱状にくり抜くコアサンプリングの結果では、かなり深い層までセシウムが蓄積していることが分かる。自重で貫入する採泥器の限界で、汚染層の厚みまでは分からないが、少なくとも35センチはある。
 表層に近いほど濃度が低くなる傾向も見て取れる。このまま高い層は埋もれ、表層は低くなっていくのか。そこはまだ見通せない。

本紙:山川剛史
協力:関東学院大・鎌田素之(もとゆき)准教授とゼミ生の増田詢太さん、調査会社「アクアパルス」の木村洋平さん

コアサンプリングの様子

①投入。着底してロープが緩むと、ボール状のものがパイプの底にふたをする仕組み
②回収した採泥器からパイプを外し、層が乱れていないかをチェック
③パイプを押し出し器にセット。堆積物を5センチごとに袋に入れていく
採取の様子をまとめた動画です(1分少々)

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