運転40年超原発の事故対策工事完了 関電美浜3号機と高浜1号機で国内初めて

運転期間が40年を超えた関西電力の美浜原発3号機と高浜原発1号機(いずれも福井県)について、関電は9月18日に主要な事故対策工事を終えたと発表した。原子力規制委員会の審査で40年超の運転が認められた原発は、他に高浜2号機と日本原子力発電の東海第二原発(茨城県)の計4基があり、対策工事完了は初めて。高浜2号機は2021年4月に、東海第二は22年12月に対策工事が終わる見通しとなっている。

関電は、美浜3号機は来年1月、高浜1号機は同3月に再稼働する計画を示した。ただ、関電は福井県高浜町の元助役から多額の金品を受領した問題を受け、経営陣を一新したばかり。地元自治体から「信頼が損なわれている現状で、再稼働の議論を始められない」との声が上がっており、再稼働に必要な地元同意を工程通りに得られる見通しは立っていない。

青森県大間町で建設中の大間原発について、電源開発は規制委による審査の遅れを理由に、工事再開を20年後半から2年程度延期すると発表した。稼働は28年度を目指すという。大間原発は使用済み核燃料の再処理でつくるMOX(ウランとプルトニウムの混合酸化物)燃料を使う世界初の商業炉。東京電力福島第一原発事故後は、本格的な工事を中断している。

住民が原発の運転停止を求める裁判は7月以降、四つの訴訟が結審した。東海第二原発の訴訟は21年3月18日に、水戸地裁で判決が言い渡される。関電大飯原発(福井県)の訴訟は12月4日に大阪地裁で、九州電力玄海原発(佐賀県)の3、4号機停止と設置許可取り消しを求めた二つの訴訟は来年3月12日に佐賀地裁で、判決が言い渡される。(小川慎一)

テロ対策施設の完成前倒しに 川内原発の再稼働1カ月早まる

九州電力は10月1日、テロ対策施設の工事のために停止中の川内原発(鹿児島県)1号機と2号機について、再稼働の時期を当初予定より1カ月早めると発表した。

1号機は3月16日に停止。期間は12月26日までを予定していたが、11月26日までに変更した。2号機の停止期間は5月20日~2021年1月26日だったが、12月26日までとした。工期を短縮し、再稼働までの検査日程を調整した。

原発2基を早期に再稼働させることで、九電は石炭や天然ガスの燃料費を抑えて、40億円程度の収支改善が見込めるとしている。

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