再処理工場が新基準「適合」、東海第二の運転禁止求める訴訟は来年3月に判決

 青森県六ケ所村にある使用済み核燃料の再処理工場について、原子力規委員会は5月13日、事故対策が新規制基準に事実上「適合」していると判断した。夏にも正式に決定する。

 稼働へのハードルを一つ越えたものの、設備の工事計画の審査に長期間かかる見通し。日本原燃は2021年度上半期の工事完了を目指すが、困難な情勢だ。

 原燃は、再処理で使用済み核燃料からプルトニウムを取り出し、ウランと混ぜて混合酸化物(MOX)燃料に加工する計画。コストが高いMOX燃料は需要がなく、電気代が元の約14兆円が投じられてきた核燃料サイクル政策は破綻しており、見直しが必至だ。

 原子炉直下に活断層が指摘されている敦賀原発2号機(福井県)の審査では、日本原子力発電(原電)による地層データの書き換えが発覚。規制委は議論を中断し、更田豊志委員長は6月の会見で「いったん凍結、止めることもある」と述べた。審査で活断層と判断されれば、廃炉を迫られる。

 東海第二原発(茨城県)の運転禁止を求めた訴訟は7月2日、水戸地裁で結審。来年3月18日に判決が言い渡される。9都県の住民約200人による提訴から8年の間に、東海第二は新基準に適合。原電は再稼働の方針で、事故対策工事が続いている。
 
 四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転禁止を求めた仮処分では6月、大分県の住民4人が福岡高裁への即時抗告を取り下げた。運転禁止決定を出した広島高裁の異議審に与える影響を考慮した。

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