石炭火力支援見直しへ議論、途上国の建設巡り環境省で初会合

 地球温暖化対策を妨げるとの批判が強い石炭火力発電所を巡り、環境省は4月1日、発展途上国での建設支援の要件見直しについて検討する有識者会議の初会合を開いた。要件を厳しくする方向で議論し、政府が今後改訂するインフラシステム輸出戦略に反映させることを目指す。
 会合の冒頭、小泉進次郎環境相は「気候変動の危機に直面しており、石炭について正確な事実の共有が重要だ」とあいさつ。座長の高村ゆかり東京大教授は、世界は脱炭素化に向けて加速しているとして「石炭に関連する足元の変化や将来何が起こりそうなのかを整理したい」と述べた

有識者会議であいさつする小泉環境相(手前右)。同左は座長の高村ゆかり東京大教授=4月1日午後、環境省

 非公開の会合を毎週開き、5月上旬に石炭火力を巡る各国の支援状況や環境影響などを集約するほか、要件厳格化の提言をまとめることを目指す。
 石炭火力発電は天然ガス火力と比べ2倍以上の二酸化炭素を排出するとされ、欧州を中心に撤退の動きが加速している。国連も新設中止などを繰り返し求めてきた。一方、日本は国内利用に加えて途上国での建設支援を継続している。
 政府は輸出戦略などで、石炭をエネルギー源として選択せざるを得ない国に限り、高効率の発電設備の導入を支援するなどと規定する。国内外での批判の高まりを受け、要件見直しに向けて議論することを決めた。(共同)

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