福島県大熊町がバイオマス発電の事業化中止

 福島県大熊町が検討を進めていたバイオマス発電の事業化を中止したことが、町担当者への取材で分かった。発電した電気を電力会社に高値で買い取ってもらう、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の適用が難しくなり、「事業化しても赤字が大きく、採算が合わない」と判断した。
 大熊町は3年前から、作物を発酵させて、発生したメタンガスで電気をつくるバイオマス発電の事業化を検討。東京電力福島第一原発事故による避難指示が解除された地区の畑で、ススキなど燃料用作物の試験栽培を続けていた。
 しかし、国が2019年1月、メタンガスによる発電のFIT適用について、廃棄物由来に限る方向を提示。大熊町は作物由来の適用を模索したが、経済産業省資源エネルギー庁から「難しい」と回答があったという。
 町は19年2月公表の報告書で「発電した電力を販売し、熱は農作物の栽培や温浴施設で活用」と、原発事故からの復興の将来像を描いていた。(小川慎一)

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