女川2号機が新基準「適合」、20年はテロ対策施設未完成で4基運転停止へ

 原子力規制委員会は昨年11月27日、東北電力女川(おながわ)2号機(宮城県)について、再稼働に必要な事故対策が新規制基準に適合しているとした「審査書案」をまとめた。国民からの意見公募(パブリックコメント)期間は昨年12月に終わっており、今年2月にも新基準適合を正式決定する。東日本大震災で津波被災した原発で新基準適合となるのは、日本原子力発電の東海第二原発(茨城県)に次ぎ2基目。東北電は2020年度中に事故対策工事を終える予定。その後、再稼働の地元手続きに入る。

 20年は、テロ対策施設の完成が定められた期限に間に合わない原発が、相次いで運転を停止する。鹿児島県の九州電力川内(せんだい)1号機は3月16日、2号機は5月20日に停止、福井県の関西電力高浜3号機は8月、4号機も10月に停止する。いずれも停止期間は6カ月以上と長期となる見込み。
 原発の稼働は18年以降、西日本にある5原発9基の態勢が続いてきた。20年は福井県に立地し、運転開始から40年を超えた関電の高浜1号機と美浜3号機の事故対策工事が終わる予定で、再稼働に向けた地元手続きに入る。関電は経営幹部の金品受領問題で原発立地自治体からの信用が揺らいでおり、再稼働が遅れる可能性がある。
 また、高浜4号機は定期検査で蒸気発生器の伝熱管に損傷が見つかり、再稼働予定が昨年12月中旬から今年1月末に変わった。
 原発を巡る裁判では、川内1、2号機の再稼働の前提となった規制委の許可取り消しを周辺住民らが求めた控訴審が12月11日、福岡高裁で始まった。一審福岡地裁では、住民側の訴えが退けられた。

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