ずれ落ちたふた どこまで分かったか?福島第一原発1号機

 東京電力福島第一原発1号機では、原子炉上部に設置された重さ50トン超もあるコンクリート製のふた(ウェルプラグ)が水素爆発の衝撃でズレ落ちた。ふたのすき間からは強い放射線が漏れ、隣接のプールから使用済み核燃料を取り出す際など作業の大きな支障となる。がれきを除去し、ロボットによるふたの調査が進められている。(山川剛史)

 円を3分割した形のふた(厚さ60センチ)は、原子炉から飛んでくる放射線を遮るためのもので、1枚当たり53~63トンある。これを3段積みし、総重量は518トンに達する。こんな巨大なものが、事故発生当初の水素爆発で崩れた。
 これまでの調査で、上段と中段は浮き上がり、下段は原子炉の上に乗っかる形で崩れていることが分かった。ふたのすき間から中段のふた上にロボットを投入し、正確な位置を測定したほか、放射線量や放射性物質の付着状況も調べた。
 線量は中段のふたの表面近くで毎時700~1970ミリシーベルト。円の中心付近が最も高く、付着する放射能濃度も最も高かった。中段のふたの間から線量計を下ろし、下段のふたとの間の空間線量を測ると毎時340~1190ミリシーベルトあり、下に行くほど高くなる傾向があった。
 巨大なふたがこれ以上崩れることはないのか。すき間から外部に放たれる放射線をどう低減して作業環境を整えるのか-。まだまだ検討しなければならない課題は山積している。

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