排気筒を人力で切断、4日に筒本体をつり下ろしへ 福島第一原発

 東京電力福島第一原発では12月3日、1、2号機建屋脇に立つ排気筒の頂部(高さ約110メートル)に作業員が上がり、電動工具で筒本体を切った。遠隔操作で筒本体を輪切りにする切断装置が作業途中に不具合で使えなくなり、緊急対応。東電によると、切り残していた1.3メートルのうち1.1メートルを切り終えた。作業が夜間に及び、強風の予報もあったため、4日早朝から再開し、クレーンで装置と筒本体を一緒につり下ろすという。(山川剛史、福岡範行)

クレーンでつり上げられたかご(右)から3人が切断装置に移った。筒本体の足場に立つ作業員の下で、別の作業員が筒を切った=福島県双葉町から望遠レンズで(山川剛史撮影)

午前の作業、4時間半で最大0.47ミリシーベルトを被ばく

 この日は午後3時すぎ、クレーンでつり上げられた鉄製かごから作業員3人が、筒頂部に設置済みの切断装置に移った。1人が筒外側に取り付けられている足場からロープを着けて1メートル下り、電動工具で切り残し部分を処理。20センチ分は持ち越した。
 作業は約3時間かかり、3人は放射性物質を体内に取り込まないよう、顔全体を覆うマスクを着用。うち2人は火花が飛び散っても燃えない服を着ていた。
 午前中も、別の作業員3人が切断装置に上がって装置の発電機に給油し、足場の一部を取り外して作業員が下に行けるようにした。約4時間半の作業で、被ばく線量は最大0.47ミリシーベルトだった。
 排気筒は頂部に切断装置をクレーンで設置し、筒本体を2~4メートルずつ輪切りにしていき、来年3月までに高さを半分(60メートル)にする計画。23ブロックに分けた解体工程の4ブロック目に入ったが、11月27日に装置の回転のこぎりの刃が切れ目に挟まって外れなくなり、人力に頼らざるを得なくなった。

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