排気筒、人力で切断着手 作業員の被ばくリスク高く 福島第一原発

 東京電力は12月3日、福島第一原発1、2号機建屋脇に立つ排気筒(高さ約110メートル)を、人力で解体する作業を始めた。筒本体を輪切りにする遠隔操作の切断装置が不具合で使えなくなったためで、8月に始まった解体は、作業員が被ばくのリスクを負う人力に頼ることになった。(小川慎一、山川剛史)

クレーンでつり上げられたかごから作業員3人が切断装置に乗り移り、人力による切断作業が始まった=福島県大熊町で、山川剛史撮影

 東電によると、3日午前7時すぎ、作業員3人が乗ったかごがクレーンで高さ110メートル付近までつり上げられ、筒頂部の切断装置に乗り移った。装置の発電機が燃料切れのため、作業員は軽油100リットルを補給した。
 計画では筒外周に設置されている足場の状況を確認後、足場の下にある筒本体の切断面に沿って、ディスクグラインダーという充電式電動工具で切る。解体は23ブロックある工程の4ブロック目まで進んでおり、切断装置で切りきれなかった1.3メートル分を人力で処理する。
 作業員は顔全面を覆うマスクと防護服、火花で燃えない服も着用。約1時間の作業で0.1ミリシーベルト程度の被ばくが避けられない。
 排気筒解体は頂部から筒本体を2~4メートルずつ輪切りにしていき、来年3月までに高さを約60メートルにする予定だが、トラブル続きで遅れている。

排気筒左側に防護服姿の作業員が確認できる=福島県双葉町から望遠レンズで(山川剛史撮影)



午前6時半ごろ、作業員3人を乗せたかごがクレーンでつり上げられた(東電ライブカメラより)

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