女川原発、11月中にも新基準「適合」へ

 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)が再稼働する前提となる原子力規制委員会の審査で、早ければ月内にも事実上、審査に適合する見通しとなった。規制委の事務方らが、これまでの審査で妥当と確認した女川2号機の安全対策全般をまとめた「審査書案」について、更田豊志(ふけた・とよし)委員長が11月13日の記者会見で「順調にいけば2〜3週間で示せる」と述べた。審査は2013年12月に申請され、約6年かけてほぼ終了となる。

東北電力女川原発2号機=宮城県で

被災原発、事故対策工事は3400億円

 審査書案が規制委の委員5人の定例会合で了承されれば事実上の適合となる。その後、意見公募(パブリックコメント)などを経て、数カ月先とみられる定例会合で了承されれば正式に適合となる。実際の再稼働は、事故対策工事を終える予定の2020年度より後になる見通し。工事費は当初の想定を超える3400億円程度を見込む。
 正式適合すれば、事故を起こした東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型で4基目。更田氏は会見で、事務方による審査書案の作成に関し「月が替わるあたりを目指して作業している。最終的なチェックを含め、慎重に進めている」とも述べた。
 女川2号機は、東日本大震災で被災した原発としては初めて審査を申請。審査では、原子炉建屋の壁にできたひびの対策など被災原発に特有の影響も焦点になった。

女川原発とは?

宮城県女川町と石巻市に立つ東北電力の原発。全3基が沸騰水型軽水炉。出力は1号機が52
万4000キロワット、2、3号機が各82万5000キロワットで、それぞれ1984年、95年、2002年に営業運転を開始した。東日本大震災では全3基が自動停止し、津波の影響で2号機原子炉建屋地下が浸水するなどの被害が出た。追加の事故対策として防潮堤(海からの高さ約29メートル)などを工事中。1号機は廃炉が決まり、廃炉費用は約419億円の見込みで、53年度の廃炉完了を目指す。

関連記事