女川2号機の審査ほぼ終了、福島第二全4基は廃炉

 東京電力は7月31日、福島第二原発(福島県)全4基の廃炉を正式決定した。福島第一原発事故の収束作業と並行して進めていくことになり、敷地内に核燃料貯蔵施設の新設方針も示した。施設解体に約2822億円、使用済み核燃料の処理などに約1276億円と廃炉費用は計約4100億円を見込む。新設する核燃料貯蔵施設の建設費は含まれておらず、費用はさらに膨らむことが避けられない。また小早川智明社長が「県外搬出」を明言した約1万体の核燃料の搬出先と、大量の放射性廃棄物の処分先は決まっていない。
 福島第一原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣の3被告の裁判は9月19日に東京地裁で判決があり、永渕健一裁判長は「大津波の予見可能性は認められない」として全員に無罪を言い渡した。
 九州電力玄海3、4号機(佐賀県)の運転禁止を求めた仮処分申請の2件の即時抗告審は、福岡高裁がいずれも住民側の抗告を退けた。1件目は7月10日、2件目は9月25日の決定で、いずれも山之内紀行裁判長。福島第一事故後にできた原発の新規制基準や、それに基づく電力会社の重大事故対策、災害対策などは合理的だという司法判断が定着しつつある。
 東日本大震災で被災した東北電力女川2号機(宮城県)は、再稼働に必要な原子力規制委員会による新規制基準審査がほぼ終了。規制委は早ければ年内にも、新基準適合を示す「審査書案」をまとめる。東北電は2020年度中に事故対策工事の完了を目指している。(小川慎一)

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