どうする汚染水処理の副産物 福島第一原発

 東京電力福島第一原発の抱えるやっかいな問題の一つが、汚染水処理の副産物である超高濃度の放射能を含む汚泥だ。半液体の状態のため漏れ出すリスクがあり、長期にわたる厳重な管理には困難を伴う。そこで、高濃度汚泥を脱水処理し、固形化して保管する計画が進行している。(山川剛史)

セシウム以外も除去する除染装置(ALPS)の汚泥

 建屋の汚染水は2回処理される。1回では放射性ストロンチウムなどセシウム以外の多くの放射性物質が残るためだ。2回目に使う処理装置には、国費150億円も投入。円筒フィルターに汚染水を通す前に、薬剤による沈殿処理をし、ここで高濃度の放射性汚泥が発生する。
 汚泥は頑丈な容器に詰められていたが15年4月、内部で水素ガスが発生し、ガス抜き穴から汚染水があふれた。固形化による再発防止が求められていた。固化処理は21年の開始予定。

事故発生当初に使われた除染装置の汚泥

 原子炉建屋から漏れ続ける高濃度汚染水の処理を迫られ、2011年6月、フランスのアレバ社の除染装置が321億円かけて導入された。薬剤を混ぜて放射性セシウムなどを沈殿させる仕組みだが、超高濃度の放射性汚泥が発生し、作業員の被ばく線量が多く、運転期間はわずか3カ月間だった。
 汚泥がたまる建屋は海に近く、再び大津波が来れば、汚泥が海に流出する恐れがある。高台への移送が始まるのは、21年前半の予定だ。 

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