規制委「東電を指導する」、柏崎市に文書で回答 柏崎刈羽原発の連絡ミス受け

 6月18日の山形県沖地震の際、東京電力が柏崎刈羽原発に「異常あり」とした誤った情報を原発が立地する新潟県柏崎市に伝えた問題で、原子力規制委員会は7月17日、「東電に事情の確認や指導をしていく」と市に文書で回答した。東電の連絡体制の不備を問題視した桜井雅浩市長が、規制委に今後の対応を答えるよう要望書を出していた。

規制委が柏崎市に提出した回答書

更田氏「手取り足取りの指導は事業者の自主性損ねる」

 東電は地震直後、使用済み核燃料プールに「異常あり」という情報を市と規制委にファクス送信。市長の指摘で誤りと分かり、15分後に訂正した。規制委の更田(ふけた)豊志委員長が地震翌日の定例会見で、このミスを「それほど大きく見ていない」と述べたことに対して、桜井市長は「看過できず、到底納得できない」と要望書で批判していた。
 更田委員長は17日の定例会見で、市側との認識のずれについて「(自治体には)どんな小さなことでも心配の種。全て厳しく取り締まるべきだというのは当然だと思う」と指摘。「規制する側がどんな小さなことも見逃さずに目を光らせて手取り足取り指導するのは事業者の自主性を損ね、良い結果を生まないこともある」と説明した。(小川慎一)

規制委が柏崎市に提出した回答書(PDF)

記者会見する規制委の更田豊志委員長=7月17日午後、東京都港区で

柏崎市長「東電より尊大、不誠実」、規制委の回答書に

 新潟県で6月に最大震度6強の地震が起きた際、東京電力が柏崎刈羽原発に異常があるとの誤情報を伝えた問題で、同県柏崎市の桜井雅浩市長は7月18日、規制委の対応に「東電よりも尊大、不誠実の感を抱く」と不満を示す談話を出した。
 桜井氏は6月、規制委や原子力規制庁に、問題への見解などを文書で質問。規制委側が7月17日に出した回答は、質問に直接答えず、「東電に事情の確認や指導をしていく」とするにとどめた。
 これに対し、談話は「問いに対する答えになってない。規制委の判断、方向性を信じ、支持してきただけに本当にがっかりした」と強調。規制委の更田委員長が、誤情報伝達を重大視しない姿勢を示したことにも触れ、「一連の言動はあまりにも原発立地地域住民の思いに寄り添っていないように感じる」とした。

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