スリーマイル島原発の廃炉決定、燃料調達期限に支援間に合わず

【ニューヨーク=赤川肇】米電力・ガス大手エクセロンは5月8日、1979年にメルトダウン(炉心溶融)事故を起こした米東部ペンシルベニア州のスリーマイル島(TMI)原発を予定通り9月30日までに全面閉鎖し廃炉手続きを進めると発表した。10月以降も運転を続ける条件として州政府に新たな財政支援を求めてきたが、核燃料の調達期限の6月1日までには支援が見込めないと判断した。

9月末までの閉鎖が発表されたスリーマイル島原発(右が1号機、左が2号機の冷却塔)=3月、米ペンシルベニア州ミドルタウンで、赤川肇撮影

 州議会では、TMIを含む州内の原発9基を年5億ドル(550億円)かけて支援する事実上の延命法案が3月に提出された。しかし、風力や太陽光といった再生可能エネルギーの普及を妨げるなどの反対論が強く、採決に至らないまま会期末を迎えていた。
 エクセロンは声明で「きょうは従業員らにとって困難な日だ。炭素を出さない原子力エネルギーを州議会が支持することを期待していた」と失望感をにじませた一方、他の原発への財政支援の実現を引き続き後押しする方針を示した。
 TMI原発は全2基のうち事故を起こした2号機が閉鎖され、1号機が1985年に再稼働したが、エクセロンによると6年前から赤字に陥っていた。

関連記事