4号機の核燃料1533体 取り出し開始 1秒に1センチつり上げ

 東京電力は十八日、福島第一原発4号機の原子炉建屋上部のプールで未使用の核燃料四体を取り出し、輸送容器に移す作業を終えた。十九日に十八体を移した後、地上の貯蔵施設に移す。プールには千五百三十三体の核燃料があり、使用済み核燃料は完全に冷えていない。容器が落下して核燃料を損傷させると、外部に放射性物質を放出させる危険性もある。細心の注意が必要な作業が、今後一年余りにわたって続く。
 この日の作業は、原子炉建屋五階に運ばれた輸送容器のふたを開け、プールに沈めることからスタート。午後三時すぎから、未使用の核燃料を収納枠から引き抜き、容器に移した。約四・五メートルある核燃料を損傷させないよう、一秒間に一センチ程度の速度で慎重につり上げた。水素爆発で落下したがれきはプールからほぼ除去されたが、細かい破片が核燃料と収納用の枠の間に挟まり、核燃料が抜けなくなる懸念もある。十八日の作業は順調に進み、核燃料四体の移し替えは午後七時前、無事に終わった。
 輸送容器は二十二体を収容でき、十九日に十八体を詰め、その後、クレーンで約三十メートル下の地上に下ろし、専用トレーラーで約百メートル離れた共用プール建屋に移す。作業手順や方法を確認し、改善点を検証した後、次の取り出しに取りかかる。
 今後、同様の作業を約七十回繰り返すが全ての核燃料がスムーズに抜けるとは限らない。途中で動かなくなった場合、ひとまずワイヤで固定するが、その後の対応は未定。容器を地上に下ろすクレーンは、停電しても容器をつかむフックが開かない設計で、つり下げるワイヤも二重になっているが、長期作業では想定外の事態が起きる可能性がある。
 4号機から核燃料がなくなっても、1~3号機のプールには千五百体以上の核燃料が残り、炉内には溶融した核燃料がそのまま残っている。これらの取り出しを終えないと、事故収束とは言えない。廃炉工程全体でみれば、入り口に差しかかったにすぎない。

使用済み核燃料プール内の燃料を、輸送容器に移す作業員ら=18日午後、東京電力福島第1原発4号機(同社提供)

関連記事