5回シリーズ「これでいいの?エネルギー政策」 Q3, 原発なら燃料輸入しなくていいの?

核燃料も原材料は輸入

 日本は資源が乏しいとされる。政府は、原子力を「準国産エネルギー源」と位置付け、原発は資源問題を解決する切り札になると強調する。核燃料が「国産」というのは本当なのだろうか。
 調べてみた。日本には二年分程度の核燃料の備蓄があり、半年程度の石油と比べると備蓄面では優位にある。しかし、核燃料の原料・天然ウランはカナダやカザフスタン、豪州などが原産国で、米国やフランス、英国、ロシアで核燃料用に加工したものだった。国産どころか、やはり核燃料も100%輸入だった。
 それなのに、政府は「国産」の二文字にこだわる。「純国産」ではなく「準」が要注意だ。元のウランは輸入でも、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して再利用すれば、輸入と国産の中間の「準国産」になる-との理屈だ。
 ただ、使用済み核燃料の再利用、つまり核燃料サイクルでは、再処理工場は未稼働で、MOX燃料工場は建設途中。新基準による審査もまだ。再利用の工程も外国依存になる。
 国内でMOX燃料が作れ、通常の原発でプルサーマル発電の名で使われるようになっても、今度は別の大きな問題が起きる。
 MOX燃料を燃やすと、通常の核燃料に比べ、高レベルの核のごみが二倍発生する。ただでさえ最終処分場は白紙なのに、もっと広い処分場が必要になってしまう。政府は核のごみを減らす技術開発を進めるというが、実現のめどはない。
 夢は大切だが、現実を見つめることも大切。日本は問題だらけの核燃サイクルに、すでに十兆円もつぎ込んでいる。

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